医学雑誌「Frontiers in Haemophilia, 2017. 2」の中で、血友病治療最前線「細胞シート工学を用いた血友病治新規治療」を、近畿大学医学部再生機能医学講座の辰巳公平先生と共同で執筆しました。細胞をシート状配列させた組織体として移植治療に応用する手法は、世界初のiPS細胞治療としての網膜疾患治療(神戸・先端医療センター病院)や、重症心不全に対する再生治療(大阪大学・心臓血管外科)などの再生医療の新展開で活躍している細胞移植法です。血液凝固因子の産生を欠くことで絶えず出血の危険を背負う血友病という出血性疾患に対して、細胞治療の研究現状と細胞シートを用いた最先端治療研究について紹介しています。医学の発展には、10年後、20年後の開発を見据えた長期的な取り組みも大切です。医学専門雑誌ではありますが、クリニック内マガジンラックでしばらく紹介させていただきます。ご興味の方は、一読いただければ幸いです。