音楽・ハワイ文化・フラの伝統的継承の担い手として活動を続けるケアリー・レイシェル。ハワイ語、音楽、フラという伝統文化を守りながら、島々の美しさ、自然のすばらしさ、人々の結びつき、それらの大切さを伝えるエネルギーにも人々は感動しているのではと思います。

クリニック内でのBGMサウンドの一つとして、ケアリー・レイシェルのベスト・コレクションも選んでみました。来日公演10周年を記念して、2013年に発売されたアルバム。さわやかでもあり、時には大地からわき上がるような歌声とともに、アロハブリーズがクリニック内にほんのり流れることを期待して。全18曲の中から、特に優しさにあふれる2曲をご紹介したいと思います。共に、日本(系)人が深く関わっていることも興味深いです。

① Ka Nohona Pili Kai タイトルは「美しい海辺に続く家」の意味だそうです。愛しい人との永遠の思い出、家族愛の大切さが伝わる美しい曲。ビギン作曲、森山良子作詞の“涙そうそう“のカバー曲です。ジャパンツアーで滞在中に、テレビでビギンが歌う“涙そうそう“を聞き感動。メロディーでうかびあがる情景を独自に表現しようと試み、ハワイ帰国後に“涙そうそう“のカバーを中心とするアルバムを完成させています。優しい歌声が波のように打ち寄せて心に響きます。

② E Pili Mai 英語に訳すと”Come close to me”となるのでしょうか。作曲はPeter Moon。Peter Moon BandのCane Fireに収録された曲のカバーです。作詞はハワイ語の父、そして、ハワイ語復活の立役者の一人といわれるLarry Lindsey Kimura。広島からハワイへ渡った日系3世の方で、ハワイ大学ハワイ語学教授をされています。カウアイ島で語り継がれる、マカナ山からたいまつを遠くになげる儀式についての伝説を基とした曲です。

情熱・伝えたい気持ちがわき上がるように唄われ、優しいメロディーで全体がつつまれます。気持ちがおだやかにリセットされます。

 

E Pili Maiは、Kimura氏が2013年に歌詞を追加し、3番までの曲として唄われてもいます。新しく追加された曲とフラについては、またの機会にご紹介できればと思います。