年間に日本で約7〜8万人の方が命をなくされている肺がん。少しでも早期に発見し、手術や化学療法・放射線治療へと繋げたいものです。1年間での肺がん発生人数は、男性で約8万3千人(1位の前立腺癌に次いで2位です)、女性で約4万2千人(1位の大腸癌(結腸癌含む)、2位の乳がんに次いで3位です)と、発生の頻度が高いがんといえます。

肺がん発見には、まずは胸部レントゲン検査を受けられることをお勧めします。40歳以上の方は、年に1度は胸部レントゲン検査を受けましょう。大阪市に住民票がある40歳以上の方は、会社健診などで胸部レントゲン検査機会がない場合は、年度に1回、大阪市肺がん検診として検査を受けることができます。当院では、大阪市肺がん検診を毎日、随時で行っております。用紙は受付にて準備しております。お申し出ください。

 

大阪市では、肺がん検診の精度を高いレベルで保つため、定期的な講習受講を必須としています。肺がん検診でのレントゲン読影は、読影資格を有する医師2名が担当し、2重評価を行います。当院での肺がん検診担当医師2名共、2025.9.12に開催された大阪府医師会主催の肺がん検診精度向上講習を受講しました。がん循環器病予防センターの橋本勉先生から提示された、胸部レントゲン読影を行い、胸部CT画像と照らし合いながら読影精度を高める企画でした。胸部レントゲン検査で異常が発見された場合は、胸部CT精査による病変の質的診断(がん病変なのか、炎症性病変なのか、血管の蛇行なのかなどの評価)へと進むこととなります。胸部レントゲン検査では、肋骨などの骨、動脈や静脈などの血管、心臓、脂肪組織などいろいろな組織が肺と重なり合って写ります。前回検査からの少しの変化に気づくためにも、胸部レントゲン検査による肺がん検診は、毎年受診されることを強くお勧めします。 また、肺がん検査についての下記の情報記事も参考にされてください。

 

胸部レントゲン検査は年1回受けましょう

年に1度は胸部レントゲン検査を受けましょう